電気毛布
ご無沙汰しております。
今週は何と2時間分の授業しか受けていない。
2時間といっても、うち1時間はテストだったから、実質1時間。
冬休みから体調が本調子まで回復しないままだったけれど。いよいよまずくなって、火曜日に早退してからずーっと寝込んでました。
マイコプラズマ肺炎じゃないかな、とかどうとか。
長引く咳が特徴だけれど、普通の風邪でも長引くものは長引くらしく。
一応抗生剤と、咳止めと、いつもお世話になる熱さましと吐き気止めのとんぷくは多めに貰い、休むも中々良くならず。
いつもの掛かりつけのところではなくて、別の、更に家に近い内科に初めて行ってみるもあまり変わらず。
今日になってようやく落ち着き、久しぶりに塾に出るので外の空気を吸いました。
久しぶりのシャバ、って感じ。
脱走なさった囚人さんもそんな感じだったのかしらん、と思いつつ。
そうそう、我が町広島での脱走事件。
早めに見つかって、怪我人も出ず、空き巣に終わり、ほっと一安心でしたね。
塾の先生に「ようやく安心して外歩けるようになって良かったね。」と今日言われ「そうですね。」と答えつつ、その事件の間中家からまともに出てませんだなんて口が裂けても言えないな、って思いつつ。
そうそう。
新たに行った内科は、丁寧な待合の時間のもてなしはあったものの、母と、二度と行くまいと誓った。
お洒落な待合で、オルゴールの曲が流れてて、洒落たデザインの四角い、背もたれのある椅子に腰掛けて、出されたお茶を飲む。
そんな待ち時間のどこが悪いの、って普通は思うと思うのだけれど。
よく考えてほしい。
体調悪いときに、四角い椅子に座っているのはキツイ。
今回はそれほどでもなかったけど、インフルエンザなんかはもう動くのさえふらつくんだから、そんな時だったら椅子から落ちてる気がする。
お茶なんかより、飲みやすい水でいい。むしろ、そんなのより、早い受診が良い。
オルゴールも、下手したら頭に響くしね。
そして何より、PCに向かって話すタイプの先生に久しぶりにお会いした。
日赤病院もやっぱりデータを残したり、送るタイプだったからPCに打ち込みながら話されるタイプで。
ここのところかかりつけの病院はしっかり目を見て話してくれて、カルテをその場で話を聞きながらサラサラと書く先生で。
時々、「この間もこんな症状があったんだけどね・・・」と手描きのカルテをぺらぺらと捲って見せて下さる。
そんな先生で。
久しぶりにPCに喋る先生にお会いして、ああ、ダメだ、って思った。
掛かりつけの先生の最大の武器は、腕じゃなくて、人格だったんだな、って心底思った。
「どうしちゃったん」「また来たか〜」「大丈夫?」ってそういう言葉だけで、どこかほっとしてたんだな、って気付く。
あと、今までを知ってくれてるから、単なる風邪の時とか、胃を持ち崩すのが長引いた時に、精神面も気にかけてくれる。
「冬休みの宿題はどうだった?」とか「学校はどう?」とか。
そういや新しいところでは一切そんなことは尋ねられなかったな、って。
相談しても、「違うと思いますよ」って返されるのと「どうですかね〜。ないと思いますけどね〜」って返されるのは違うな、って思った。
もう、行くまい、ってのと一緒に、もう別のとこに行くまい、ってのも母君と。
離れて初めてわかるありがたみ。
さて、そんな昨日、夜中に大きな荷物が来て。
父君が「ちょっと早いけど誕生日プレゼント」と。
弟と絶叫した。
「忘れててた!!!!!」
私は人の誕生日も当たり前のように忘れるのだけれど、自分の誕生日も見事なまでに忘れる。
中学校入ったあたりからはもう自分の誕生日の方が覚えてないぐらいになって、毎年のように「おめでとう」と言われては間の抜けた返答を返し、誰かに怒られる。
その日に言われても、前日言われても、すぐに忘れるから、多分当日になったら、今年もまた忘れてるんだろうな、と思う。
で、そのプレゼントが、題名の電気毛布。
すっごい嬉しくて素直に喜んだら、父君に驚かれた 笑
「喜ぶとは思わなかった。」っていうから「喜ばないという前提でくれたの!?」って言ったら、「いや、使ったら喜ぶかな、って思ったけど、未経験かと思って。経験者とは思わなかった。」とのこと。
そう、私は保健室で胃を持ち崩しては電気毛布のお世話になっていて。
そのありがたみを嫌というほど味わっていたのです。
「身体の弱い野火へ。」とふざけて言った後、父君が真剣なトーンでポツリとこぼしたのを私は聞き逃さなかった。
「・・・電気毛布で喜ぶとはババくさい・・・。」
ああ、同士だな、ってこういう時に思う私 笑
本当にありがとう、父君。
そんなわけで昨日はぐっすり安眠でした。
その休んでいた間に、実はちょこちょこ本を読み。
悔しいことに重力ピエロを学校に忘れたとこぼしたら父君が本の新作を貸してくれた。
ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
- 作者: 三上延,越島はぐ
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2011/03/25
- メディア: 文庫
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ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)
- 作者: 三上延
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2011/10/25
- メディア: 文庫
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雑誌で評判だったから、とのことだったけれど、父君よくこの表紙で買ったな、と思わないこともなかった。
表紙に漫画っぽい絵がつくとレジに出すのがちょっと恥ずかしいよね、とふたりで苦笑い。
いや、面白かったんですけど。遊んでるなーって感じで、あっさり読める本でした。
字も大きかったし。病人でも気楽に読める 笑
あとは今日の朝、父君の本棚から以前拝借した「みずうみ」を読む。
こちらも短し。
- 作者: シュトルム,関泰祐
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1979/11/16
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 12回
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父君に読んだーと報告すると「何でまたあんな超古典作品を」とのこと。
まあ、そうだよね、と。
ついでに本当は「バラとカラス」が読みたいけど絶版なんだ、日本語版。とこぼしてみる。
そして現代ではないなーって。
携帯が普及してる時代に二年も何も連絡せずに破局って、無いよね、って。
逆に言えば、携帯があっても破局しちゃうことのある世とも言えるけど。
でも主人公の二年の間手紙の一通も出さずに恋人が別の殿方と結婚して憤慨することはないだろう!と 笑
でも性格的にはこの主人公、わからぬでもない、と思いつつ。
主人公がクリスマスに砂糖菓子を半分女の子にあげちゃうシーンがとても好きだ。
ああ、死んでゆく、たれもひとり。・・・よく覚えてないですがそんな詩が。
話はそんなだけど、でも雰囲気が全体的にとても綺麗で。
詩は原文で読みたい、と父君に原文と日本語の対の本を借りてみるも、日本語訳が読んだものと違い、岩波のが好き、と思ってそのまま閉じてしまった。
岩波文庫の日本語訳はいつ見ても好きだ。
そんな小さなしあわせがいっぱいで。
ゆるりゆるりと回復に向かいつつ、野火でした。